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=== Assistant: ざっくり言うと、「健康保険証＋本人確認」の仕組みは、先進国でだいたい次の４パターンに分かれます。 ===
ざっくり言うと、「健康保険証＋本人確認」の仕組みは、先進国でだいたい次の４パターンに分かれます。
# 公的医療保険の ICカード＝保険証＋患者ID 型
# 国民ID番号＋別の身分証 で管理する型
# 州・県ごとの 公的医療保険カード 型
# 民間保険ごとの保険証（アメリカ型）

代表的な国ごとにまとめてみます。

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* 法定健康保険に入っている人には「電子健康カード（eGK）」が交付される。保険者名、被保険者番号、氏名などに加えてICチップが載っている。Gesundheitsportal<ref>{{cite web|title=Gesundheitsportal|url=https://gesund.bund.de/en/the-electronic-medical-data-card|publisher=gesund.bund.de|access-date=2025-12-05}}</ref>
* 15歳以上には写真付きカードが発行され、不正利用や貸し借り防止の役割もある。Gesundheitsportal<ref>{{cite web|title=Gesundheitsportal|url=https://gesund.bund.de/en/the-electronic-medical-data-card|publisher=gesund.bund.de|access-date=2025-12-05}}</ref>
* チップには加入情報に加え、救急用情報や薬剤情報、電子処方箋連携なども載せられる。Gesundheitsportal<ref>{{cite web|title=Gesundheitsportal|url=https://gesund.bund.de/en/the-electronic-medical-data-card|publisher=gesund.bund.de|access-date=2025-12-05}}</ref>
* 裏面はそのまま EU共通のヨーロピアンヘルスインシュランスカード（EHIC） を兼ねていて、EU域内旅行中の受診にも使える。Gesundheitsportal<ref>{{cite web|title=Gesundheitsportal|url=https://gesund.bund.de/en/the-electronic-medical-data-card|publisher=gesund.bund.de|access-date=2025-12-05}}</ref>

→ 受診時は、基本的にこのカードを受付でかざせば「保険証＋本人確認」がほぼ完結、必要に応じて別の身分証を求められる程度。

===== - 「Carte Vitale」というマイクロチップ付きカードが発行され、フランスの公的医療保険（Assurance maladie）への加入と受給資格を示す。My French House<ref>{{cite web|title=My French House|url=https://www.my-french-house.com/blog/article/75514/guide-to-carte-vitale-health-insurance-card|publisher=My French House|access-date=2025-12-05}}</ref> =====
* カードには個人の社会保障番号（15桁）などが入っていて、診療所・薬局などで読み取ることで、保険者へのオンライン請求が自動で行われる。French-Property.com<ref>{{cite web|title=French-Property.com|url=https://www.french-property.com/guides/france/public-services/health/health-card|publisher=french-property.com|access-date=2025-12-05}}</ref>
* 16歳以上に交付されるのが原則で、通常はこれを提示すれば保険資格確認が完了する。クレイス<ref>{{cite web|title=クレイス|url=https://www.cleiss.fr/docs/regimes/regime_france/an_1.html|publisher=cleiss.fr|access-date=2025-12-05}}</ref>

===== - 台湾は国民皆保険で、全員が NHI ICカード（健保卡） を持つ。表面には氏名、ID番号、生年月日、顔写真が印字され、ICチップには個人情報・保険情報・簡単な診療履歴などが保存される。衛生福利部<ref>{{cite web|title=衛生福利部|url=https://www.nhi.gov.tw/en/cp-22-03586-16-2.html|publisher=nhi.gov.tw|access-date=2025-12-05}}</ref> =====
* 有効期間はおおむね 5〜7 年で、紛失や氏名変更時は郵便局などで再発行できる。衛生福利部<ref>{{cite web|title=衛生福利部|url=https://www.nhi.gov.tw/en/cp-183-4ca41-8-2.html|publisher=nhi.gov.tw|access-date=2025-12-05}}</ref>
* カードをリーダーに通すことで、医療機関・薬局側は保険資格と基本情報を即時に確認。オンラインサービスの登録・ログインにも使える。Ray 5.0<ref>{{cite web|title=Ray 5.0|url=https://ray2021.pdis.nat.gov.tw/en/health_insurance/|publisher=Ray 5.0|access-date=2025-12-05}}</ref>

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* イギリスは「保険証カード」らしいものは基本的になく、国民・居住者は NHS number（10桁） という患者IDが付与される。nhs.uk<ref>{{cite web|title=nhs.uk|url=https://www.nhs.uk/using-the-nhs/about-the-nhs/what-is-an-nhs-number/|publisher=nhs.uk|access-date=2025-12-05}}</ref>
* 受付では、氏名・生年月日・住所などで本人を検索し、内部的にはNHS numberで診療情報を紐づける。
* NHS番号自体は、紙の通知や処方箋、オンラインアカウント（NHSアプリ）などに書いてあり、患者が暗記している必要はない。nhs.uk<ref>{{cite web|title=nhs.uk|url=https://www.nhs.uk/using-the-nhs/about-the-nhs/what-is-an-nhs-number/|publisher=nhs.uk|access-date=2025-12-05}}</ref>
* 本人確認が厳密に必要な場面では、パスポートや運転免許証など、一般の公的身分証を別途求める運用。

===== - 韓国も国民皆保険だが、最近は 「保険証」より「身分証の提示」 が重視されている。 =====
* 2024年5月から、国民健康保険の給付を受ける際に、住民登録証・運転免許証・外国人登録証などのIDカードの提示が義務化された。Official Website of the<ref>{{cite web|title=Official Website of the|url=https://english.seoul.go.kr/dont-forget-to-bring-your-id-to-hospitals-and-clinics-starting-from-may-20-2024/|publisher=Official Website of the|access-date=2025-12-05}}</ref>
* 以前は番号だけ聞いて処理するケースもありなりすましが問題になったため、IDの現物チェックを徹底する方向に制度改正された、という位置づけ。

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* カナダは連邦レベルで「公的医療保険制度」はあるが、運営は各州・準州が行い、それぞれ 健康保険カード（health insurance card） を発行している。Canada<ref>{{cite web|title=Canada|url=https://www.canada.ca/en/health-canada/services/health-cards.html|publisher=canada.ca|access-date=2025-12-05}}</ref>
* 例：オンタリオ州の OHIP カードなど。写真付きカードも多く、カード番号で保険資格を確認する仕組み。ontario.ca<ref>{{cite web|title=ontario.ca|url=https://www.ontario.ca/page/apply-ohip-and-get-health-card|publisher=ontario.ca|access-date=2025-12-05}}</ref>
* カード自体が、医療機関や一部の行政手続で本人確認書類としても使われることがある（ただし、運転免許証等の別IDも併用されがち）。

===== - オーストラリアは Medicare という全国一元の公的医療保険（ユニバーサルヘルスインシュランス）を持ち、加入者には Medicare card が発行される。ヘルスダイレクト<ref>{{cite web|title=ヘルスダイレクト|url=https://www.health.gov.au/topics/medicare?language=en|publisher=health.gov.au|access-date=2025-12-05}}</ref> =====
* カードやその番号を提示することで、診療や薬剤費の公的負担（リベート）を受けられる。ウィキペディア<ref>{{cite web|title=ウィキペディア|url=https://en.wikipedia.org/wiki/Medicare_%28Australia%29|publisher=en.wikipedia.org|access-date=2025-12-05}}</ref>
* 最近は、myGov アプリに デジタル Medicare カード を入れて使えるようになり、カード提示・請求・接種履歴確認などをスマホで完結できる方向に移行中。ニュース.com.au<ref>{{cite web|title=ニュース.com.au|url=https://www.news.com.au/lifestyle/health/major-overhaul-of-medicare-makes-it-easier-for-aussies-to-access-digital-services/news-story/c5c833568dc7ccad6b4788753f79aa46|publisher=news.com.au|access-date=2025-12-05}}</ref>

==== - アメリカはご存じの通り、民間保険＋公的保険（Medicare・Medicaid 等）が並立。 ====
* 加入している健康保険（雇用主提供・個人加入・政府プログラムなど）ごとに、保険会社発行の保険カード が渡され、そこに保険者ID・グループ番号・窓口電話などが書いてある。bellmedex.com<ref>{{cite web|title=bellmedex.com|url=https://www.cms.gov/medical-bill-rights/help/guides/what-type-of-insurance|publisher=cms.gov|access-date=2025-12-05}}</ref>
* 医療機関側は、そのカード情報を使ってオンラインで資格確認や請求を行う。
* 本人確認は、別途パスポートや運転免許証など 一般のフォトID を同時に提示させる運用が多い（カード自体に写真がない会社も多いため）。

==== - 日本はもともと、健康保険組合・協会けんぽ・国保などがそれぞれ紙／プラ製の 健康保険証 を発行し、これが受診時の保険資格確認に使われていました。 ====
* しかし 2024年12月2日以降、新規の健康保険証は原則発行せず、マイナンバーカードを健康保険証として使う方式 に移行。YG健康法<ref>{{cite web|title=YG健康法|url=https://www.ygkenpo.jp/asp/news/news.asp?articleid=151487&page=1|publisher=ygkenpo.jp|access-date=2025-12-05}}</ref>
* 既存の紙の健康保険証は、最大で 2025年12月1日まで経過措置として有効（保険資格を失った場合などはその時点で無効）。日本ITS協会<ref>{{cite web|title=日本ITS協会|url=https://www.its-kenpo.or.jp/koho/mynumber/mynumber_hokenshou_ikou_english.html|publisher=its-kenpo.or.jp|access-date=2025-12-05}}</ref>
* マイナ保険証はICチップを現場の端末で読み取り、オンラインで保険資格を確認する仕組みで、将来的には診療情報・薬剤情報との連携が拡大していく方向です。デジタル庁<ref>{{cite web|title=デジタル庁|url=https://www.digital.go.jp/en/policies/mynumber/faq-insurance-card|publisher=digital.go.jp|access-date=2025-12-05}}</ref>

==== ざっくりまとめると： ====
* 「カード＋（必要に応じて）別ID」 という国が大半 - ドイツ・フランス・台湾・カナダ・オーストラリア・日本（マイナ保険証）などは「保険証カード」を見せるのが基本。 - そのカードに写真がある国（ドイツ・台湾など）は、それ自体がかなり強力な本人確認手段になる。
* イギリスや韓国などは「国民ID（番号）＋一般身分証」寄り - 専用の「保険証カード」は弱く、NHS number や住民登録番号が中核で、本人確認は別のIDカードで行う。
* スマホ普及に伴い、カード情報をスマホのアプリ・ウォレットに入れて使うデジタル化 がどこも進行中 - ドイツのeGKのNFC・電子処方箋、台湾の健保オンラインサービス、オーストラリアのmyGov＋デジタルMedicare、日本のマイナ保険証＋オンライン資格確認など。デジタル庁<ref>{{cite web|title=デジタル庁|url=https://gesund.bund.de/en/the-electronic-medical-data-card|publisher=gesund.bund.de|access-date=2025-12-05}}</ref>

なので、「先進国の標準的な姿」を一言で言うと、

: 

という二段構えで本人確認していて、そこから徐々に 「カード＋スマホアプリ」 に移行しつつある、という感じです。